日本の伝統産業!帯や着物作りの海外アウトソーシング批判は時代錯誤
(*最終更新:2017年1月1日)
こんにちわ、身軽に生きてます、やっちです。
こんな記事を読みました。
内容は「着物の生産を海外の低賃金層に委託することをボッタクリ呼ばわり」とのこと。
こういう「伝統文化は国内で作るべき・・・」みたいな変なこだわりを持つ人が衰退していくんでは無いかと思います。
生産ラインのアウトソーシング化は進退を繰り返している
近年、生産ラインを海外へアウトソーシング化する動きは進退を繰り返しているような印象です。
日本が経済発展していくにつれて、モノの需要が増え、大量のモノを作るために賃金の安い発展途上国に工場を作り、生産を外国で行う。さらに日本の景気が悪くなればそれが加速化したという背景があります。
しかし周辺途上国の経済発展、賃金高騰や自動化テクノロジーの進歩に伴い、生産場所を国内へ回帰させる企業も増えてきているという話も聞きます。
ここでこの記事について思うのは、着物業界は「安さを求めて海外に委託した」というより「不要なコストを下げるために海外で生産をおこなった」のではないかということです。
不要なコストを下げるために海外で生産をおこなう
日本の賃金は高いです。
働かなくても20万円、しかも正規で雇った場合には簡単にクビにできない。そんな国で人間を使って生産をおこなう方がムダなんじゃないでしょうか?
また記事の中では着物生産が海外で行われていることに対して、以下のような言われ方をしています。
「KIMONO? あれは中国やベトナムの職人がつくっていて日本ではもう絶滅した文化だよ。東京を歩いてごらん、誰もそんなもん着て歩いてないだろ」
なんて会話が外国人観光客の間で交わされる日々もそう遠くないかもしれない。
海外で作られたから日本の文化では無いという意見には賛成できません。
「日本のモノだから日本国内で日本人が作らなければいけない」なんて誰も言ってませんし、変なプライドにこだわっている方が早い衰退を招くと思います。
生産ラインを海外に移したAppleを例に挙げる
Appleはアメリカに本社を置く企業です。
しかしiphoneの製造は台湾の企業に委託していますし、ディスプレイはシャープ製だったり、他にもLGやサムスン製の部品を使用もあります。
しかし、AppleはApple、iphoneはiphoneです。
結局そうした方が消費者の手が届く価格で販売できるし、現に納得のいく品質とブランド力をAppleはもっているわけですよね。
日本の着物産業も同様ではないでしょうか。
グローバル化が進み、海外との距離が近くなった現在において、完全純国産にこだわることは不要なコストにつながりかねません。
純国産は純国産で別のブランドがつくと思いますが、それが消費者の手元に到底届かないような価格になってしまっては元も子もないです。
早期に海外生産をしてるからこそ、現在まで生き残っている文化だと言えます。
感想とまとめ
海外生産をボッタクリ呼ばわりすることこそが変なプライドにこだわる典型的な例ではないかと思います。
こういう日本人はまだまだ多いと思います。
生きるか死ぬかの瀬戸際になるまでプライドを捨てない。
プライドを脱ぎ捨てた結果、現在まで存続しているということを理解するべきでは無いかと思います。